自由にイラストを描いて、いろいろな印刷物用に展開する③

2022年1月27日CCライブラリ,アートボード

Adobeイラストレーターチュートリアルのstep4は、まだまだここから。イラストそのものの制作は前回まででほぼ終了したので、今度は「展開する」のところをやっていきます。

前回までに作成したイラストは1つのアートボード上に描いていました。このアートボードを複製してカラーバリエーションを展開します。イラストレーターは1つのファイルに1000枚のアートボードを作成することができるということです。

アートボードツール

アートボードツールをクリックし、現在選択されているアートボードをaltキーを押しながらドラッグすると複製することが出来ます。横、縦などに複製して並べます。この時、必要なレイヤーやオブジェクトのロックは解除しておきましょう。

この時点では全てのアートボードで同じカラーが展開されていますが、このひとつひとつの塗や線のカラーを変更していくのは大変な作業です。そこで、「オブジェクトを再配色」ツールを使って簡単にカラーバリエーションを作ります。

1つのアートボード上の全てのオブジェクトを選択し、ツールオプションバーにある「オブジェクトを再配色」ボタンをクリックします。パネルが表示されるので、まずは「ハーモニーカラーをリンク」をONにします。この状態でカラーホイールを動かすと各色のバランスを保ったまま色味を変更することが出来ます。この機能を使って、各アートボードの色味を違うものに変更していきます。

いろいろなサイズのアートボード

アートボードを複製したあと、ツールオプションバーのWとHの値を変更することで大きさを調整できます。縦横の向きも調整できます。また、準備されているデフォルトのサイズもドロップダウンメニューから選ぶことが出来ます。この機能を使って、例えば名刺サイズ、A4チラシサイズなど、さまざまな用途に合わせた展開をひとつのファイルに保存しておくことが出来ます。

CCライブラリに登録

イラストを使いまわしするときはCCライブラリに登録すると、素早く便利に再利用することが出来ます。またイラストレーターだけではなく、他のAdobeアプリケーションからも使うことが出来ます。ccライブラリは使いやすく整理するためにフォルダを作成することも出来ますし、登録するカテゴリー(グラフィック、テキストなど)に分けて登録することも出来ます。また、オブジェクトを選択して色のカテゴリーに登録するとキーカラーなどの設定をする際にはどんな場面でも便利に素早く利用することが出来ます。

CCライブラリに登録してあるものは、任意の大きさに配置することが出来ます。このライブラリを利用するメリットは、ファイルのサイズを小さく出来ること、また、ライブラリに登録したオブジェクトをダブルクリックすると編集できるようになり、編集の結果は、同じライブラリから使用したデータに反映されます。ライブラリのデータと配置されているデータに親子関係があるからです。こうすれば複数のデザイン展開を1度の修正でまとめて変更することが出来ます。

効果の修正

効果の修正は、アピアランスパネルから行うことが出来ます。パネル内で効果をクリックすると再編集することが出来るようになり、どんな効果がどう変化するのかわかりやすいようになっています。

このような調整を重ねて、1つのファイル内で複数のデザインを持つことが出来、簡単に効率的に編集をすることが出来ます。

クライアントさんにデザインを提案する時など、1ファイルで展開していると便利にわかりやすく解説出来ますね!